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現役医師が本音で語る、「私が転職を考えるとき」

執筆:エムスリーキャリア編集部

医局人事の発表、ライフステージの変化に伴い、働き方を見つめなおす医師も多いのではないでしょうか。今回は、5名の現役医師にご協力いただき、座談会を実施しました。

 

キャリアの節目にどう向き合うか? 「転科、負担軽減、出産、それぞれの選択」

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【佐藤秀喜先生】
45歳男性
心臓血管外科医

佐藤秀喜先生(以下、佐藤):
医師3年目に心臓血管外科に転科したのが、わたしのキャリアの一大転機でした。サラリーマン勤務を経て35歳で医師になったので、年齢を理由に一度は心臓血管外科医の道をあきらめたのですが、学生時代から循環器系の勉強が好きで、夢を捨てきれなかったんです。あれから10年たち、無事専門医も取得。執刀医として、責任とやりがいのある仕事を任せてもらえているので、あの時の決断は正しかったと思います。
ただ、45歳をむかえた現在は、体力的な限界が見え始めているのも事実です。そういう意味ではちょうど今が “第二のキャリアの節目”と言えるのかもしれません。

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【佐々木保先生】
47歳男性
神経内科医

佐々木保先生(以下、佐々木):
40代中盤は、確かに一つのターニングポイントだと思います。
わたしも先生と同じで、45歳くらいから疲弊してしまって。当直すると翌日くらいまで腰や肩が痛くなったり、疲れが取れなくなりました。まさに“医者の不養生”で、日常生活にも支障をきたすような状態だったので、「働き方を改めなければ」という思いは強かったですね。
セカンドキャリアを前に意識したのは、「その後の人生をどう過ごしたいか」をよく考えること。場当たり的に次の職場を探した結果ミスマッチが起こったら、後悔するのは自分ですから。自分の医師人生を75歳までと仮定し、「医師としてどう生きていきたいか」をじっくり考えた末に、神経内科の外来と総合診療の外来、そして委託産業医という3つの仕事を掛け持ちすることを決めました。

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【伊藤久美子先生】
50歳女性
麻酔科医

伊藤久美子先生(以下、伊藤):
わたしも麻酔科専門医取得後は、本当に忙しい3次救急病院で、1日置きに当直するような生活が続いた時期がありました。当時の経験によって鍛えられたとは思うのですが、ある時に燃え尽きてしまって。そんな矢先に出産も重なり、育児に専念したいと非常勤へと働き方を改めました。
育児もひと段落ついたので、今は常勤で働き始めていますが、今の職場の半径40キロ以内には、わたししか麻酔科医がいない状況。自分への依存度が高い分、地域医療のお役に立てている実感はありますが、子どもの進学も控えていますし、「ある程度負担を軽減しておかないと、自分の体が持たない」とも思います。わたしを頼りにしてくれる病院のことを思うととても心苦しいのですが、人材紹介会社に登録して転職を視野に情報収集を始めています。

職場では話しづらい話題「だからこそ、アンテナは高く」

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【小林剛史先生】
33歳男性
糖尿病内科医

小林剛史先生(以下、小林):
わたし自身はまだ、“キャリアの節目”と言えるほどの出来事を乗り越えたことがないのですが、丁度悩み始めているところで、今回はほかの先生に相談したいと思って、この座談会に参加しました。
わたしの専門は糖尿病内科なのですが、周囲を見渡すと、専門医取得後は研究に力を入れる医師もいれば、開業したり、実家のクリニックを手伝うという医師もいます。
わたしも実家のクリニックで、父と一緒に地域医療に励むのも一つの手かなとは思うのですが、「今の病院で研究に力を入れた方がよいのだろうか」とも思い悩んでいるところです。内分泌代謝への学問的興味もありますし、患者さんの体重や合併症を加味した上で、治療を組み立てていく毎日の仕事には面白みを感じているのですが、自分にとってどんな選択が今後のキャリアにとって最適なのだろうか、と。

佐々木: 先生はおいくつですか?

小林: 33歳です。

佐々木: まだまだお若いですし、開業一本でやっていくのは早いのではないでしょうか。
わたしだったら、市中病院の総合診療科など、多角的な経験を積める医療機関での修業期間を設けてから、お父様のクリニックで働きます。あるいは、ご実家のクリニックで働きながら、市中病院に非常勤で働いてみてはいかがでしょうか。糖尿病は他の臓器にも影響を及ぼすので、総合診療的な能力を高めておけば先生の市場価値も上がるはずです。治療ガイドラインもかなり整備されている分、ほかの医師とどう差別化を図っていくかは戦略的に考えた方が良いと思います。

小林: ありがとうございます。なかなか職場では、転職まで視野に入れたキャリア相談ができないので、とても参考になります。

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【高橋順司先生】
43歳男性
小児科医

高橋順司先生:
確かに職場で踏み込んだ相談はしづらいですよね。わたしの職場でも、「先生はいつ辞めるんですか?」のような、冗談交じりの腹の探り合いはありますが…。
わたしも、佐藤先生や佐々木先生と同じく40代に入り、キャリアに一区切りついた段階です。直近すぐの転職は考えていないのですが、視野を広く持っておこうと人材紹介会社に登録して求人を眺めながら、今より条件の良い医療機関がないか情報収集をしています。自分に合いそうな職場を探しだすのは簡単ではありませんが、アンテナは高く張っておこうかなと思っておりまして。

キャリアチェンジを通じて感じた医師という職業の可能性「視野を狭めずにじっくりと考えるべき」

小林: わたしも、将来に関することは、腹を割って話せるような医師としか話さないので、こうして科目横断的に先生方のお話を伺うのは新鮮でした。どんな医師にもキャリアについて悩む時期はあるんだなと感じましたし、医師としてがむしゃらに頑張る時期、少しペースを落として働きたいなと思う時期など、ステージごとに理想的な働き方やキャリアアップに対する考え方はどんどん変わっていくんでしょうね。

佐々木: そうですね。ただ、実際にキャリアチェンジを経験してみて再認識するのは、「どんなフィールドで働くにしても、医師の仕事にはやりがいがある」ということです。わたしの場合、急性期医療の現場から、委託産業医などへと大幅なキャリアチェンジをしましたが、産業医として行う生活習慣病の予防やメンタルヘルスの仕事も、すごく面白い。すべての人にとって健康は一番大切なものだからこそ、医師は心から「ありがとう」の言葉をかけてもらえる職業であり、根源的なやりがいは変わらないんだなと思います。

佐藤: 日々の業務に追われているとどうしても、視野が狭まりがちだと思いますが、自分のやりがいを感じながら活躍できるフィールドはたくさんあるんでしょうね。立ち止まってみて、じっくり考えてみるのも良いのかもしれないと思いました。

※参加者の名前は仮名 ※個人特定につながる内容を一部改編しています ※座談会は2015年11月、エムスリーキャリア社内にて実施

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医師の転職支援サービスを展開しているエムスリーキャリアでは、直近すぐの転職をお考えの先生はもちろん、「数年後のキャリアチェンジを視野に、情報収集をしたい」という先生からのご相談にも応じております。
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